照準を定めるⅢ!

 

中学校は新チームに切り替わったところがほとんどでしょうか?

県大会出場のチームであっても、1・2年生主体の体制に切り替えていく

チームが多いと聞きます。

県大会に出ることが全てではないでしょうし、負けたチームの力が

なかったわけではないと思いますが、上の大会に勝ち進む事が

できなかったのは事実です。

勝負事ですからこればかりは仕方ないですね。

中学入学から2年と2か月。

一番大事なのは、楽しく取り組めたかどうか。練習はきついけど、でも、

好きで頑張っていけたのかが、意外に一番根っこにあるかもしれません。

この中学生という僅かの期間は、心も体も大きく変わります。

この時期に出逢った人、教わったこと、経験したことというのは間違いなく

その後の人生に関わってくることでしょう。

照準を定めるも三回目となりましたので、新一年生に対してを例題にして、

おっちゃんが指導者となった場合のイメージで書きます。あくまでも個人の

意見ですので誤解のないようにお願いします。

 

1、ビジョンを発表する~部活動での考え、クラブ活動での考えを明確にします。

またチームをどうしていきたいか、どこに目標をおいて練習していくのかを

説明します。当然、チームや個人の成長の度合いによって、変更は有ると

してです。

 

2、年間の計画を発表します~中学の時期だけでなく、小中高の長期における

身体の変化や能力の変化などにも触れ、その中でインシーズン、オフシーズン、

試合期や準備期の中でどういった取り組みをしていくのか。

特に年間を通してのトレーニングというものについて説明します。

そしてトレーニングの重要性についても説きます。

 

3、具体的な練習方法を動画を使って説明します~座学に該当するのでしょうが、

教材になるようなDVDでも見せて、身体の使い方などの説明をします。

 

野球に限ったことではないでしょうが、一年生も三年生も練習する内容や期待

されるレベルが同じというのはおかしな話です。

小学校の算数だって、かけ算、わり算は習う学年は違いますし、期待する成果も

それぞれで違うわけですからね。

みんなには、段階を踏まえての指導であり練習なんだよと説明します。留年や

落第があるわけではないですが、やはりある程度のレベルまでできるように

なったら、次のステップという流れにしていきたいですね。

 

4、形体測定、運動能力の測定を行います~身長、体重はもちろんのこと、視力や

体脂肪率も測定します。これは毎月、もしくは四半期ごとでもいいので継続です。

走る能力、投げる能力などゼネラルスキルを中心とした測定も行います。これも

全て動画で撮影します。

こういったことは生年月日の関係で差がつく場合もありますので、あくまでも

他人との比較ではなく、個人の成長において必要なデータだということを説明

します。そうは言っても比べてしまうのが常なんでしょうけど、ここは理解して

もらうしかないですね。

 

5、面談(ヒャリング)を行います~4、までの結果を含めて、本人がどう思って

いるか、こちらからはこういった期待をしているとかをお互いに話し合います。

また中学生とはいえ相手は一人の人間ですからね。こちらの配慮も必要となって

きます。

このヒヤリングは心の変化を確認するという目的なので、カウンセラーと連携

していくのもいいかと思います。それができなくても協力者、関係者と情報を

共有していくことが大事になってくるでしょうね。

 

ここまでは、指導スタッフで共有したいところですね。共有認識をもつために

SNSの活用であったり定期的にミーティングはすべきでしょうね。

当然、飲みにケーションもありです。

 

6、レベル確認表を作成し、できる、できない、成長具合のチェックを行います

~学校の通信簿ではないですが、部活動というのは、できる人も、そのレベルに

いかない人も同じ練習を行うという傾向があります。たぶんほとんどそうだと

思います。

キャッチボールにしても、同じレベルの選手どおしでやらないといけないのに、

気が合うものどおしになっているのがほとんどでしょうし、そういったことを

重要視しない指導者も多いですね。

例えば「バント」という項目一つにしても、バットの握り方や構え方、対応できる

球種、高さ、横幅、転がす方向、転がす強さ等々色々とでてくるはずです。技術

レベルの到達度チェックと言い換えればわかりやすのでしょうが、ポジションごと

でも違いますし、打順においても同様です。

これを頭に入れながら練習していけば、子供達にとっては上達への近道になること

間違い無しだと思います。そして、この技術レベルに関しては選手本人にもわから

せる必要があります。

 

あとは、明確なビジョンのもとで、決めた目標に向かって計画を立て、綿密な練習

メニュー、練習プログラムを組み、反復練習していくしかないと思います。

できれば成長した点を本人にも納得させるのであれば、定期的に測定し数値化する

こともいい事だと思います。

遠投もそうですが、スイングスピード、打球スピード、捕ってから一塁までの時間

など一目瞭然にできるものは極力そうしていきたいものです。

 

風呂敷を拡げたくせに概要的な内容になってしまいましたが、以上のことは、以前

外部コーチをしてた時からやりたかったことです。当時の顧問はこういった提案を

しても理解してもらえなかったですね。

まあ、実際のところ、おっちゃんがチームを持ってるわけではないので、ここに

あげた事はできないままで終わるのでしょうが、イメージだけで捉えていた選手の

評価がもっと明確になることは間違いないです。

また中学生だから中学生の練習をすればいいのではなく、やはりプロが行ってる

練習や環境をお手本にして行うべきだと思います。選手も指導者も井の中の蛙で

終わらない為にも、あっちこっちに視察にいくのもいい勉強です。

また別の業界(競技)を見るのもヒントになっていいものです。

 

今日で今年の半分が終わります。あと残り半年?まだ半年?もう半年?

一年生は入部してもう二ヶ月。仮に三年時の全中を照準にするなら、ちょうど、

あと二年です。まだ二年とみるか、あと二年しかと考えるか…。

 

 

 

 

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