ブラック!

 

きのう生徒のけがの件で親御さんと電話で話す機会がありました。

もうすぐ他県で大会があるのですが、けがをしてるので遠征に行かせるかどうか。

行ったところでかえって周りに気を使わせちゃうし、どうしたらいいものか…と

いう内容です。

会話の中で「どうせ試合に出ないし…」「どうせ出してもらえないし…」という

事を言うのでした。

「出してもらえないし…」は、普段の練習試合や公式戦でのことを言うのでしょう

けど、これを聞いたおっちゃんは、ちょっと残念な気持ちになりましたね。

親御さんに対してではなく、顧問や指導者に対してです。

なんだかんだ言って、結局はレギュラーと言われてる選手がほとんどの試合に

出てて、そうじゃない子は、いわゆるB戦だったり、たまに使ってもらう程度。

一試合目はレギュラーと称する連中、二試合目は補欠と言われる連中での

試合ですね。

しかも、タイトルがかかってない試合やローカル大会においても結局は

レギュラーと評価された選手が中心なんでしょうね。

中学生のレベルにおいて、他と明確に差がでるほどの力を持ってる選手はわずか

ですよ。それこそ試合で使わなければその子の持ってる力を見ることはできない

わけですし、当然新しい発見もないわけです。

野球、ソフトボールでいったら、大会前には平等に打席数を与えるとかの

チャンスをみんなにあげてほしいものですよ。

そのうえでの選手選考をするとかがあってもいいですよね。

結局は、この秋の新人戦のメンバーがほぼそのまま来年のメンバーというパターン

でしょうか。

ちゃんとデータをとって、それをちゃんと評価した上でのメンバーですか?

元気がいいからとか、ちゃんとあいさつをするとかも大事なことですが、それは

直接勝ち負けには関係ないことです。

でもそれが優先されることがいまだにあるんですね。

 

今の時期は一番鍛えるときです。練習試合もいっぱいするときです。

みんなにチャンスを与えて、そして個々の強みと弱みを客観的に評価するとき

です。

最近、ブラック部活動なんて言葉がネットに頻繁にでるようになりましたが、

何も学校の先生だけが被害者じゃないですよ。

陽の当たらない使われ方をしてる生徒も同様ですよ。子供のためのとか、

教育の一環とか言ってますが、果たしてそうでしょうか。もっと使うべきですよ。

本来の「ブラック」は、長時間労働や、まったく休みがとれないとか、働き

づくめのほうを言うのでしょうが、試合に出してもらえない、使ってもらえない

ことのほうも同様にブラックでしょ。深刻なブラックじゃないですか?

中学はあくまでも通過点です。

子供たちは大人が思う以上に力を出しますよ。

下手だから試合に出れないんじゃないんです。下手だから試合に出して気づかせる

んです。活躍させて自信をつけさせるんです。

 

ブラック部活動にならないように、大人が風土を変えなきゃ。環境を変えなきゃ。

 

 

 

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