苦言役!

   2017/12/01

今年も残るところ、あと一か月となりました。師走ですね。先生も走る月です。街は歳末バーゲンやら、年忘れなんとかやらのセールが一気に増えますね。ボーナスセール、そしてクリスマスにかこつけたイベントが多くなります。商売ネタにするのは、この12月が一番好都合な月といえるかもしれません。

さて今回のお題は「苦言役」です。いきなりですが、おっちゃんのビジネス手帳には「究極の幸せ!」と書かれたものが貼ってあります。一つ目は「人に愛されること」。二つ目は「人に褒められること」。三つめは「人の役にたつこと」。四つ目は「人に必要とされること」です。そして、「愛はともかく、あとの三つは仕事で得られることですよ」で結ばれています。人間ですから、人に褒められ、愛され、認められれば、こんなに嬉しいことはないものです。願って、苦言を言ってもらったり、逆に人に苦言を呈する立場になんかなりたくないものです。

以前、テレビ番組で「豊田商事事件」の再現をしていたものがありました。「高齢者を中心に全国で数万人が被害に遭い、被害総額は2000億円近くと見積もられ、2016年現在詐欺事件としては最大の被害額である。強引な勧誘によって契約させられた挙句に老後の蓄えを失った被害者も多い」とあります。この事件を担当した弁護士が、平成の鬼平といわれた、中坊公平氏であります。

テレビ番組の当時の再現シーンにおいて、この中坊弁護士は、「判断を間違わないために」だったかは忘れましたが、事件の大きさを考え、また救済できる確率の少なさを考えた際、慎重かつ大胆に攻めていくためにも、自分が気付かない部分を教えてもらうために、あえて苦言役として、中坊弁護士自身が本来好むタイプではない弁護士をチームに入れて解決を進めた…。というシーンがありました。

本来、あえて苦言役をチームに入れるとか、そばにおくなどということはしないものであります。単純に「目の上のこぶ」でしかない、邪魔な存在です。それをあえてチームに入れるということは、それだけ簡単には解決できないということであり、被害者を一人でも多く助けてあげたいという表れなのだと思います。

苦言役を入れるという事は、自分のすることを批判するということではありません。突っ走りそうになったときにブレーキをかけてくれる人のことです。リーダーが立ち止まって考える機会を与えてくれる人のことです。参謀役という例えもあるかもしれません。果たして自分の近くにはそういう人がいるものだろうか?おっちゃんの周りには二人はいますね。自分が気付きもしない観点から発言してくれる人が。そりゃあ自分の考えが簡単に通りませんからおもしろくはないですよ。でも結局は、「なるほど、そういう考えもあるのか!」になるわけです。

自分の考えにブレーキをかけてくれる人。それよりも「気づかせてくれる人」といったほうが適切ですね。苦言役というと聞こえは悪いかもしれませんが、願ってでもこういう人とつきあっていくべきだと私は思います。ちゃん、ちゃん!

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